新宿駅のホームで、たまたま来た電車が高崎行きだった。
乗った。
シルバーウィークの始まりは、そんな気まぐれから動き出した。
巡礼に理由はいらない。決めないことこそが、この旅の作法だ。
高崎駅東口を出ると、ソフトボールシティ高崎の広告が目に入る。
その土地ならではのスポーツ文化が、降り立って早々に語りかけてくる。

駅前には、ヤマダデンキの本社ビルがそびえる。
ランドマークというのは、こういう存在感のことをいうのだろう。

駅前の賑わいを抜けると、ガラス張りの建物が現れる。
高崎芸術劇場。街の文化が、静かに息をしている場所。
そこを横目に、江木町方面へと歩みを進める。

そうして辿り着いた、2階建ての2階部分。
ワンフロア形式の、静かな郊外店。

店舗情報は以下の通り。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 住所 | 群馬県高崎市江木町30-1 2F |
| 最寄駅 | JR高崎線 高崎駅(徒歩19分) |
| 営業時間 | 24時間年中無休 |
| 月額料金 | ¥7,480(税込・税抜¥6,800) |
| 電話番号 | 0273-95-5066 |
| マシンブランド | Life Fitness / TORQUE |
設備一覧
- 無料ウォーターサーバー
- 個室更衣室(簡易シャワーあり、個室シャワーなし)
- Wi-Fi
- 駐輪場・駐車場(店舗道路側・店舗裏)
- AED
- 契約ロッカー(空きあり)
- 高校生無料(対応可)
- スミス・パワーラック4台(うち1台はデッドリフト用プラットフォーム付き)
- アジャスタブルベンチ2台
アクセス
高崎駅から徒歩19分。正直、結構遠い。 車で来ることが前提の店舗のように思う。 歩いて来る人間は、たぶん少数派だ。
店内の雰囲気と設備
入って左手に、ロッカーとシャワー。 やたら広いパウダースペースがある。

無料のウォーターサーバーも、当然のように置かれている。

トレーニングスペースは、想像より広い。
BRANCH茅ヶ崎店と、作りがどこか似ている。
ウェイトスタック式のマシンは種類が十分で、配置にも余白がある。
余白があると、心にも余裕が生まれる。
フリーウェイトスペースも広く、プレートロード式のマシンは上半身向けを中心に揃う。
有酸素エリアは窓に面していて、開放的。
窓の外には、ANYTIMEの看板が見える。

混雑具合
連休の初日だったが、空いていた。 自分のペースでトレーニングできる空気が流れている。 このんびりとした雰囲気は、郊外店ならではの美点だと思う。 焦らない。自分のペースで。
周辺環境
参道に入る。 昔ながらの店が並び、駅前とはまるで空気が違う。 案内板によれば、白衣大観音まではあと約300メートル。

参道を進み、ついに白衣大観音の足元へ。
近くで見上げると、その大きさに圧倒される。
高崎の街を見守るように立つその姿は、遠くから見た時とはまったく印象が違った。
大きいものは、近づいてはじめて、大きさの意味を教えてくれる。

観音山公園まで足を延ばす。
広い芝生と、ただ座るためのベンチ。
何をするでもなく過ごす時間が、ここでは許されている。

観音山で過ごしているうちに、空は少しずつ夕焼けの色を帯びていった。
木々の向こうに広がるオレンジ色の空を眺めながら、気づく。
今日はただのジム巡りではなく、高崎という街をゆっくり味わう一日になっていたのだと。

※訪問時はたまたま「万灯会」という夜間イベントが開催されていた。観音山周辺の常設の景観ではなく、期間限定の催しである点はご留意いただきたい。
日が落ち始めると、観音山の道沿いにも小さな灯りが並び始めた。
森の中へ続く道を、ろうそくの光が静かに導いていく。
昼間とはまったく違う表情だった。
同じ場所が、光ひとつでこれほど変わる。

夜の白衣大観音を見上げる。
足元には奉献灯籠の灯りが並び、昼間とはまったく賑やかな空気に包まれていた。

万灯会の飾りのひとつに、ハート型のイルミネーションがあった。
信仰の場に、こんな柔らかい光もある。
厳かさと親しみやすさが、同じ場所で共存していた。

夜の観音山から、高崎の街を見下ろす。
街の灯りが、遠くまで広がっていた。
参道のろうそくとはまた違う、都市の光の景色だった。
祈りの灯りと、生活の灯り。どちらも、同じ夜空の下にあった。

帰り道、参道の店先でだるまを見た。
店主さんによると、外国人観光客にはピンクのだるまが人気で、闇バイトが話題になった時期には「魔除け」の意味を込めて黒いだるまを選ぶ人が増えたこともあったという。
阪神タイガースが優勝した時には、黄色地に黒のラインを入れた”阪神カラー”のだるまがよく売れたそうだ。
高崎だるまは、昔ながらの縁起物でありながら、その時々の世相や人々の願いを映す存在でもあるらしい。
願いというのは、いつの時代も、誰かの手のひらの上で形を変え続けている。

総評
高崎江木店は、駅から遠く、車前提の郊外店。 それだけを見れば、なんでもない一店舗に思える。
けれど、たまたま乗った電車が、たまたま観音の足元へと歩かせ、たまたま万灯会の灯りに出会わせた。
巡礼に理由はいらない、と最初に書いた。
理由がないからこそ、意味は後からついてくる。
筋トレも、観音も、だるまも、この日はすべて同じ一本の道の上にあった。
決めないで歩くこと。
それ自体が、もうひとつの巡礼なのかもしれない。
評価
| 項目 | 評価 |
|---|---|
| アクセス | ★★☆☆☆ |
| 設備の充実度 | ★★★★☆ |
| 混雑のなさ | ★★★★★ |
| コスパ | ★★★☆☆ |
| また来たいか | ★★★★☆ |
| 総合評価 | 9点 |
| 巡礼クラス ※巡礼目線での評価です。エニタイム好きなら、遠くても行ってみる価値があると判断した店舗です。 | − |
📖 English Review → Anytime Fitness Takasaki-Egi Review
巡礼は、まだ続く。

コメント